機器詳細
機器名 | 磁気特性測定システム |
コード | 0009 |
分野 | その他 |
目的別分類 | |
メーカー名 | 米国カンタム・デザイン社 (QUANTUM DESING) |
型式 | 磁気特性測定計MPMS-7 |
製造年 | |
写真 |
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仕様 | 1. 検出方法 rf-SQUID 2. 測定可能範囲 ±2 emu 3. 測定感度 1) differential1*10-8 emu 2) absolute1*10-7 emu 4. 試料空間 直径9 mm 5. 温度制御 2.0-400 K (スタンダード)、300-800 K (オーブン) 6. 温度分解能 10 mK 7. 温度安定性 0.05 K (400以下)、0.025 K (4.2 K以下) 8. 使用磁場 ±7.0テスラ 9. 磁場均一度 0.01 % (± 2cmの空間) 10. 残留磁場 1ガウス以下 (マグネットリセット機構使用) 11. 液体ヘリウムデュワー容量 44L 12. 制御データ処理方法 自動計測プログラミング 13. 消費電力 60 Hz100V、最大20 A |
装置の概要 | 磁性体はその周囲に磁界を発生させます。磁性体の横に検出コイルを置くと、磁界がコイルを貫きます。磁性体が静止しているとコイルは何も変化がありませんが、磁性体が運動をはじめると磁界は変化し、コイルを貫いている磁束が時間変化します。するとレンツの法則によりコイルに電圧が生じます。この電圧は極めて極小のものですが、この電圧を感度よく測定する工夫が、磁束の量子現象を応用した超伝導量子干渉計(superconducting quantum interference device、SQUID)という素子の利用です。実際には、逆向きに巻かれた2個の検出コイルを試料を通過させて、その際に誘導される電圧を積分します。その積分値が磁化に比例します。 固体の一辺が2mm程度の立方体の形状であれば、基本的に、磁化が測定できます。温度、磁場の大きさによって、磁化の大きさが2emuを超えると試料が大きすぎるということになります。試料の大きさを小さくしたり、磁場を小さくしたり、工夫する必要があります。磁性体であれば、普通、1mm×1mm×1mm以下の大きさの試料でも感度よく磁化を測定できます。粉末試料の場合は、試料容器に入れて容器ごと測定します。粉末をパラフィン等で固定したほうがよい場合があります。 高感度の測定装置ですので、簡単に高制度のデータが得られる反面、操作には最大の注意が必要です。特に、測定試料の角をちょっと欠けたとか、粉末試料をちょっとこぼした等により、測定試料空間を汚してしまうと、致命的なことになります。そのわずかな汚染物質により、その後のデータは全て信頼性のないものになってしまいます。 また、液体ヘリウムと液体窒素を使用しますので、高圧ガス取り扱いの注意が必要です。当然、極低温による事故がないように十分注意する必要があります。液体ヘリウムと液体窒素の取り扱いは、この装置の協力教官が扱います。 この装置では超伝導磁石を使用して7テスラの強磁場を発生させますので、デュワーの周りへの漏れ磁場が少なくありません。もれ磁場に対しても、事故のないように十分注意をしなければなりません。 |
外部利用可否 | × |
管理責任者 | 川﨑 一雄・都市デザイン学部 |
機器管理者 | 桑井 智彦・理学部 |
キャンパス | 五福 |
設置場所 | 総合研究棟3階 (E3) |
設置年度 | 1995年度 |
学内利用申請 | 機器分析施設に利用申請書を提出してください。 |